急成長スポーツ!ピックルボールを熱く語る④

  〜リモート座談会 ☆パート4

2020年10月18日に行われた日野ピックルズ主催のアウトドアイベント「秋のリバーサイドピックル」において各部門で優勝された3人に、リモート座談会で大会の感想やピックルボールの魅力について語っていただきました。パート1 パート2 パート3からの続きです。

参加者:
ミックスダブルス優勝者 船本明人(日野ピックルズ代表)
男子ダブルス優勝者 松本匡彦(ヨコハマ・マチダ・ピックルズ副会長)
女子ダブルス優勝者 堀合浩巳(ヨコハマ・マチダ・ピックルズ)
進行は大西直子(日野ピックルズ副代表)

勝利をつかむには、自分の強みを活かす

堀合 私の強みは珠算を長年やっていたので、集中力かな。

船本 ピックルボールでの強みはカバー力かなと思います。とにかく粘り強く返球することを意識しています。

松本 僕はあまりバチバチやりたいとは思っていません。ピックルボールは力が無くても、ラケットスポーツの経験が無くても、相手に勝てるスポーツだと思います。テニスやバドミントンなどのラケットスポーツは、加齢や男女差により勝ち負けに大きな差が出ます。僕も来年還暦になりますから、若い人に比べてレスポンスがだんだん衰えてきていますね。そんな折にこのピックルボールに出会えた。だからハマったと思います。このスポーツならまだまだ勝ち負けを楽しめると……。だから僕の強みって自分ではよくわかりません。相手に嫌な奴と言われたい性格かも(笑)。ヨコマチの女性はバチバチと、思いっきり打ちたい方がいっぱいいらっしゃって、怖いです。

堀合 怖い? ご冗談を(笑)。小さい私は、背の高い仲間が前で壁になると恐怖しかありません。

大西 ヨコマチは、特に女子が過激ですね! 松本さんのピックルボールの考察はなるほど!です。メモしてこれから勧誘のときに使わせてもらいます。
 さて少し踏み込んで、始めたころ、どうもしっくり来なくて、克服したピックルボール特有のショットについてお聞きしたいです。始めて間もないプレイヤーへのヒントになると良いと思いますので。

こうやって克服した、このショット

堀合 どうもしっくり来なかったショット、それは4人が前に詰めてからのボレーボレーです。テニスやバド、どちらも前衛が大嫌い、ソフトボールでは外野手だったから内野手より若干動き始めが遅い、ということで球に対して反応が遅い。そんな私にとって、近くから球を打たれるというのはとても怖いことでした。たぶん、これから始める方々も同じだと思います。それを克服するには……とにかく慣れること。手加減せずに早い球を打ってもらう、怖くても前に出て気持ちを強く持つ、パドルはバック持ち、目はそのうち慣れる。毎回自分とも戦った結果、だいぶ怖くなくなりました。逆に強い球を打ち込めるようになったかな。どんな球でもどんな相手でも、怖がらずズンズン前に前に出て行くことが、上手くなっていく秘訣だと思います。

大西 自ら克服しようと働きかけるのは重要ですよね。またポジションはパートナーとの呼吸も大切ですね。さて、船本さんは苦手だったことなんてあるのでしょうか(笑)?

船本 ありますよ(笑)。しっくり来なくて克服したショットは、サードドロップショットです。サードドロップショットはピックルボール の代名詞とも言われるショットだと思います。最初はボールが高くなり、チャンスボールになってしまってよく打ち込まれました。僕がいつも意識しているのはボールへのタッチと軌道です。タッチは柔らかく、打つというよりはボールを押すというイメージです。軌道をイメージするのは、ただボールを落としたい場所を決めるのではなく、ボールが飛んでいく過程をイメージすると体がそのイメージに沿って動くからです。白い放物線の軌道など、自分の思い描きやすいもので鮮明にイメージすると、びっくりするくらい思い通りのショットが打てます。しっかりイメージできれば、体の動かし方を考えなくてもその通りに体が動いてくれます。一朝一夕ではできないと思いますので、普段の練習から意識すると良いと思います。

大西 代名詞であって、習得は難しいショットの一つですね。軌道をイメージするということは多くの方の参考になると思います。

船本 軌道は少し意識するだけでも変わりますよ。普通のショットの時でもイメージすると変わります。ボレー以外の全部のショットで応用できると思います。

大西 ありがとうございます。今すぐコートに立ちたくなりました(笑)。

松本 僕は完全に克服したショットなんて、まだ無いですね(笑)。ただ一つ、何となくわかってきたことがあります。ダニエル・ムーア選手(日本にピックルボールを紹介したアメリカの元ナショナルチャンピオン、先日ヨコマチを訪問してコーチングを行いました)のディンクショットの打球音がほとんどしないんですよね。どうしてだろうと思ったら、ボールのタッチが柔らかいんですね、とても……。しかし、ハードヒットすると恐ろしく早くて重いボールが来る。ピックルボールはメリハリが大切だと思います。これってリカバリーや守備力につながることだと思うし、これらを心して日々精進したいです。

大西 確かに上級者になればなるほど柔らかく打っていますね。球持ちが良いとも言えるのでしょうか、そういったボールの方が重たいですね。松本さんも上級者だと思いますが、さらに理想を持っていて素晴らしいです。

パート5 「今後の展望…..すそ野を広げるには.」に続きます。